富山で過ごす夜 – 「柿の木割り」で楽しむレトロな味巡り

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富山で過ごす夜 – 「柿の木割り」で楽しむレトロな味巡り

僕が魚津市の「柿の木割り」に到着したのは、午後6時頃。
電車を降りてバーやレストランへ向かう人で夜が賑わい始める時間帯です。
人々が集う場所からは早々と笑い声、乾杯の音、
地元民の温かいおもてなしで包まれているんだろうな、と想像しながら歩く細い通りには、僕の興味をくすぐる店がたくさん!
ローカル感たっぷりの魅力がいっぱいで、まさに夜の探索にぴったりです。

 

■モダンな居酒屋「三三五五」の色褪せない美味しさ

最初に立ち寄ったのは「三三五五」。
 
この居酒屋は最近改装され、モダンで洗練された内装が特徴的です。
まずは富山の地酒「羽根屋純米吟醸煌火」で乾杯を!
なめらかでキレのある味わいのお酒を飲み、これから出てくる料理を迎える準備は万全!
ここでまず外せないのはこの土地を代表する魚、ブリです。
今回僕が選んだのはブリかまとブリしゃぶ。ブリかまは完璧な焼き加減。ブリしゃぶの身は繊細にスライスされ、出汁は旨味たっぷりです。

次に、富山特有のものを試したいと思い、イカ3種に挑戦しました。
ホタルイカ、イカの黒作り、そして塩辛、異なる旨味に溢れた塩味で、それぞれ舌を楽しませてくれます。
今夜2杯目の酒「富山ブレンドFinal」はイカと完璧な組み合わせです。
 
もう1品の富山自慢の料理「昆布締めの盛り合わせ」は、肉や野菜を昆布で包み熟成させることで、素材がより深みある味になります。一口食べる毎に口の中でとろ〜となくなってしまいます。

この店は出汁からポン酢まで手作りにこだわっていて、料理に家庭的な味わいを添えます。 

 

■アットホームで心地良い小政鮨ですし三昧を
 
次に僕が向かったのは富山が誇る、すし!
 
「小政寿司」に足を踏み入れると、まるでおばあちゃんの家に招かれたような温かさを感じました。

店内は心地よい家庭的な温かい雰囲気で溢れています。
家族で経営されているこの店は、大将の熟練の手さばきで仕込まれた新鮮な富山の魚介を提供しており、地元民のみならず観光客もリピートするのは納得です。
 
富山の味を堪能するには、やはりここでも酒は欠かせません。ブリ大根と一緒に味わう酒は本当に最高です。
ブリは骨までとても柔らかく、大根は香り豊かな出汁の味がよく染みており、生姜の風味が絶妙なアクセントになっています。

そして驚きの蟹味噌の登場です。
旨味が凝縮された蟹味噌は繊細な味付けで、蟹の身とともに提供されます。

僕にとっては蟹のエキスたっぷりのパテのような質感でした。
文句なしに、この一品はこの夜の僕のお気に入り!
蟹味噌を美味しく味わうには「最後に熱燗と少しの醤油を垂らして食べると味の奥行きが広がるよ」と店員さんから教わりました。

口の中を少しさっぱりとさせたいと思い、次にチョイスしたのはタコの酢の物。
シンプルですが満足感抜群のこの一品は、富山の地酒が美味しさを引き立ててくれます。最後は大将おまかせの握りでシメました。

 

僕にとって、柿の木割りの夜は地元の魅力、豊かな風味、そして懐かしさに溢れる体験でした。ここは伝統と革新が見事に合わさり、訪れる人々をゆったりとした時間へ誘います。一皿一皿に込められた職人技を味わいながら、その瞬間を心から楽しむ、そんな場所ではないでしょうか。

 

Liam Larnach
石川県金沢市在住
オーストラリア NSW州 ニューカッスル出身。
北海道のニセコから妻の地元である金沢に2024年8月に移住。
ニセコではマーケティング、ウェブサイトや外国人向け情報誌への執筆、ニュースレターやブログの制作やフォトグラファーとして働いていた。 金沢でもフォトグラファーとして活動開始。


2025.03.06
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