のと鉄道能登鹿島駅(能登さくら駅)。満開の桜が全線復旧を祝う
北陸物語案内人の若井です。
すでにご案内しておりますが、能登半島地震でしばらく不通だったのと鉄道が、4月6日に全線復旧しました。
正直、能登鹿島駅の、桜のトンネルの下を列車が行き交うシーンを見るのは、今年は無理だと思っておりましたが、たくさんの人の弛まぬ努力のおかげで、見事に間に合いました。
そしてもう一つ、2007年の能登半島地震の時には、ここの桜はごく一部しか咲かなかったそうですが、例年と変わらずたくさんの花を咲かせています。桜の下、「がんばろう能登」のヘッドマークを掲げた列車が行き交う姿に、万感の思いが込み上げ、目頭が熱くなった人も多いのではないでしょうか。そんな桜に私も会いたくて、のと鉄道に乗って、出かけてきました。
笠師保駅、能登中島駅、西岸駅など、能登鹿島駅以外のほとんどの駅にも見事な桜の木があり、写真のように、ハッとするような美しい風景を車窓から眺めることができるのも、のと鉄道の楽しみです。
私のように桜目当てで乗車している者はもちろん、のと鉄道を日頃から利用している地元の皆さんも楽しんでいるのではないでしょうか。
のと鉄道の始点となる七尾駅周辺では、日常の暮らしが戻りつつありますが、今も地震の大きな爪痕が残っています。地震の凄まじい力を実感し、能登に寄り添い、さらに少しでも力になれればと、買い物や食事をするなど、自分が無理なくできることをたくさんすることも、今は必要なのではないか、個人的にはそう思っております。
のと鉄道の沿線のお店や観光施設には、営業を再開しているところも増えてきましたので、お出かけになってみてはいかがでしょうか。※のと鉄道沿線ではライフラインも復旧しており、トイレの心配もほとんどありませんが、のと鉄道車内のトイレは浄化施設が地震で壊れている関係で使用できません。