北陸物語facebook ~藩主の気分で名園を鑑賞してみませんか?~

北陸物語案内人の若井です。

福井市の中心部にある養浩館庭園は、江戸時代に福井藩主の松平家の別邸として造られたもの。かつて「御泉水屋敷」と呼ばれていたように、大きな池に面して屋敷が建てられています。

昭和20年(1945)の福井空襲で、建造物は焼失してしまいましたが、江戸時代初期から中期を代表する名園は旧態を残し、昭和57年(1982)に国の名勝に指定されています。その後、庭園の整備と建造物の復元が進められ、平成5年(1993)に、今の「名勝養浩館庭園」が完成し、一般公開されるようになりました。

ここでは、屋敷からかつて藩主がしたように、同じ視点から庭を眺めることができます。これは、名勝庭園ではなかなかできない体験だそうです。

藩主の座が設けられた「御座ノ間」の縁側や、池に迫り出した「櫛形ノ御間」に腰を下ろし、見事な庭に目を向ければ、時間を忘れて優雅な気分に浸れます。訪れた日は穏やかな陽気で、庭の梅の花がほころび、日差しを受けてゆらめく池の波紋に、春の到来を実感できました。

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