北陸物語facebook ~北陸でなじみ深い貝類といえばバイ貝~
北陸物語案内人の若井です。
カニやブリ、ノドグロだけが北陸の名物魚介ではありません。
真ガキや岩ガキ、とり貝、サザエ、あわび、赤西貝などなど、自慢したくなる貝類もいろいろ。
なかでも広く地元の人に親しまれているのが、「バイ」とも呼ぶバイ貝ですね。
「めでたいことが倍になる」という語呂合わせから、お祝いの席にも登場します。
また、居酒屋の御通しや旅館や料亭の先付けなどでもよく見かけます。
独特のこりこりっとした食感がクセになる、ほんとおいしい貝。
そもそもバイ貝とはエゾバイ科で、水深200~1000mの深海に生息する食用の巻貝です。富山湾で漁獲されるバイ貝には、オオエッチュウバイ、カガバイ、ツバイ、エゾボラモドキなどがあります。
カガバイ(加賀ばい)やエッチュウバイ(越中ばい)などの白っぽいバイガイは、総称してシロバイ(白ばい)とも呼び、カガバイは能登半島から北海道にかけて、一方のエッチュウバイは能登半島より西側の日本海でよく獲れるそうです。
富山県ではカガバイが多く、石川県ではエッチュウバイが多いということを聞いたことがありますが、加賀と越中が逆転してるんですね。
大きいものでは体長15㎝にもなるオオエッチュウバイはシロバイの頂点と言われ、刺身で食べるのが一番。煮付けにするツバイは、新湊で「つんこい(小さい)バイ」という呼び名からその名がついたと言われます。食べ方は刺身で食べるのが一番ですが、うま煮(煮物)やバター焼きにしてもおいしく、おでんのたねにもよく登場します。
個人的にはうま煮のバイの身を、楊枝でくるっと回してキレイに取り出せると、ちょっと幸せな気分になったりもします。