北陸物語facebook ~あなたは黒とろろ? それとも白とろろ?~
北陸物語案内人の若井です。
突然ですが、とろろ昆布とおぼろ昆布の違いってご存知でしょうか?
ざっくりと言うと、昆布の表面を削った薄いシート状になっているのがおぼろ昆布で、束ねて側面を削った糸状になったものがとろろ昆布。
昆布が日本一好きな富山県民は、いろいろな料理にとろろ昆布を使いますが、一番ポピュラーなのはおにぎりではないでしょうか。
かつて私が北陸に移住してきた頃、ラーメン屋さんでおにぎりを注文したら、「昆布で巻きますか? それとも海苔で巻きますか?」って聞かれて、なんのことかわからず、聞き返してしまいましたが、それくらい、とろろ昆布のおにぎりは当たり前なんです。
しかし、そんな私がさらに面喰らったのは、最近聞いたおにぎりに巻くのは「白とろろ」と「黒とろろ」のどっちか?という話。
とろろ昆布ってうすい緑色の1種類しかないものと思っていましたが、富山県を中心にした北陸地方には「黒とろろ」というものも存在しているんです。
黒とろろとは、1年物のうすい昆布を削ったものだそうで、黒ではないですが、今まで思っていたとろろ昆布(ちなみに、これが「白とろろ」)に比べるとかなり色が濃いです。
富山の知人に聞くと、おにぎりには断然、黒とろろが合うと言っていました。
富山の昆布事情は奥が深すぎて、探れば探るほどまだまだ興味深い話が出てきそうですね。
写真提供:(公社)とやま観光推進機構