7月1日は何の日? 氷室まんじゅう
毎年7月1日、金沢では「氷室まんじゅう」と呼ばれるまんじゅうを食べる風習があります。SNSにはまんじゅうの写真があふれ、事情を知らない人は「??」となりますが、これが毎年の恒例行事みたいなものになっています。
その背景をご説明しましょう。
加賀藩は「氷室の節句」(陰暦6月1日)に、氷室の氷を幕府へ献上していました。その氷が無事に江戸に届くこととともに、無病息災を祈りながら食べたのが氷室まんじゅうでした。
氷室まんじゅうは、もともとは麦まんじゅうだったそうですが、現在は酒まんじゅうで作るところが多く、時期が来ると和菓子店はもちろん、スーパーやコンビニでも買うことができます。
氷室の節句には竹に巻かれたチクワと炒り米、アンズも沿えるのが古くからの作法ですが、近年はまんじゅうとチクワを食べるだけというところが多いようです。
金沢には氷室まんじゅうのように、季節の行事やお祝い事などと共に、今もしっかりと息づく伝統的な食文化がたくさんあります。しかも他の地域では今は見かけないものも多く、金沢にいらした時は、そんな金沢らしい食文化にも、ぜひ注目してみてください。