富山の初夏の夜を彩る夜高祭〜津沢夜高あんどん祭〜
北陸物語案内人の若井です。

5〜6月に富山県砺波地方で開催される「夜高祭」。「福野夜高祭」(南砺市)、「津沢夜高あんどん祭」(小矢部市)、「庄川観光祭〔庄川夜高行燈〕」(砺波市)、「となみ夜高まつり」(砺波市)が知られています。砺波平野一帯の農村部で室町時代におこった田祭りが原型と推測され、五穀豊穣や天下泰平を願って続いているもの。行燈は住民たちの手作りで、何ヵ月も前から集まって作業を続けているというから頭が下がります。
先週末にはそのうちの2つ、「津沢夜高あんどん祭」と「庄川観光祭」が開催されました。両方の祭りを見物してきましたので、今回は「津沢夜高あんどん祭」を紹介しましょう。

毎年6月の第一金曜日と土曜日に行われ、最大の見どころは、大きいもので高さ6m、長さ10mあまりもある大行燈7基の「ぶつかり合い」です。
行燈を激しくぶつけ合い、相手の吊り物を壊していく……、暗闇に浮かび上がる、美しい姿からは想像を絶する、静と動のギャップが激しい祭りです。出店などがある広場でパフォーマンスやぶつかり合いも繰り広げられ、アナウンスもあって、さらに大行燈や資料を展示する津沢あんどんふれあい会館もあるので、夜高祭の初心者にもおすすめです。
ちなみに、北海道の沼田町で8月に開催される「沼田町夜高あんどん祭り」というのがあり、これは小矢部市出身者が沼田町の開拓をした縁で、北海道でも開催されるようになったものだそうです。

見せる部分もたくさんある祭りですが、何より住民たちがアドレナリン全開で楽しんでいる姿が印象的。子どもや若い人が多いのも、元気な小矢部を象徴しています。

夜高祭は実はそれぞれに違いがあって、その辺を見比べてみるのも楽しみです。詳しくは、次の庄川観光祭で話しますね。
ちなみに、今週末には「となみ夜高まつり」が開催されます。砺波平野の夜高祭のフィナーレを飾るもので、全速力でぶつかり合う行灯が迫力満点です。興味はある方はぜひ!

(写真・文/フォトライター 若井憲)


