10月から始まる北陸デスティネーションキャンペーン【美食編】
北陸物語案内人の若井です。
10月から12月まで、北陸三県(石川県、富山県、福井県)を舞台に、「北陸デスティネーションキャンペーン」(以下北陸DC)が開催され、期間中は特別公開や特別企画など、さまざまなイベントが開催されます。
この北陸DCは北陸の5つの美がテーマになっており、今回は「美食」を紹介しましょう。
北陸は海や山の幸が豊富で、古くから大陸との交易や北前船によって、さまざまな文化が持ち込まれました。京都や江戸の影響も強く受け、それらが融合してできた個性豊かな食文化があります。
魚や野菜がおいしいのはもちろんですが、それらをさらにおいしくする知恵が息づいているのも北陸らしいところ。刺身の昆布〆、へしこやかぶら寿しなどの発酵食品は、その象徴的な存在と言えます。
越前おろしそばも、他にはない独自スタイルです。
北陸で自慢の、秋から冬にかけての美食は実にたくさんあります。なかでも、魚介ならズワイガニ(越前がに、加能ガニなど)、ベニズワイガニ、甘エビ、ブリなどは、これを目当てにやってくる人が多い食材。
野菜も、例えばダイコンだったら源助大根、サトイモだったら上庄里芋、カブだったら五箇山赤かぶなどと、その地方でしか栽培されていない、珍しくかつ美味な伝統野菜の宝庫です。
また、水がよく、気候が酒造りに適す北陸には酒蔵もたくさん。知る人ぞ知る美酒も数知れず。北陸のおいしいものとのマリアージュをお楽しみください。
そしてこれらの食材をおいしい料理へと仕上げる料理人の技と、先人たちの知恵も忘れてはいけません。茶道が盛んな土地柄ということもあり、加賀料理のように、器や食事をする空間にも気を配る、そんな文化も根付いています。おいしいお菓子も多いですね。
北陸に来ておいしいものに出会ったら、そんな背景にもぜひ注目を!
(写真:へしこ茶漬け・越前がに・地酒いろいろ/福井県観光連盟、ブリ・紅ズワイガニのカニミソ甲羅焼き/とやま観光推進機構、かぶら寿し・越前おろしそば・源助大根/筆者)