富山名物・ます寿しの話

北陸物語案内人の若井です。

富山の名物として人気のあるます寿し。富山ます寿し協同組合に加盟する店だけでも12軒あり(県内にはこれ以外にもたくさんの店があります)、それぞれの店が秘伝の作り方で自慢の味を競いあっています。

でも、たくさんありすぎて「どの店のを買うか?」というのにすごく悩むはず。

以前、「これは、地元の人に聞くのが一番」と思って、何人かの富山県民に聞いてみましたら、全員が違うお店を推して来て、悩みがいっそう深くなったことがありました。

聞けば、地元の人はそれぞれひいきの店があり、逆にその店以外の物はほとんど食べたことがないし、食べても「なんかちょっと味が違う」ことが気になっておいしいとは思わないのだとか。

でも実際、今までにいろいろな店のます寿しを食べましたが、塩加減や酢加減の違いはあれど、正直どれもおいしかったので、あまり迷う必要はなさそうです。

また、いろいろ食べ比べてみたいと思ったら、富山市内電車の1日乗り放題と、ます寿し店の食べ比べもできる「ぐるっとグルメぐりクーポン」もありますので、是非。

かつて、神通川で捕れたサクラマスを使っていましたが、神通川のサクラマスの漁獲量は年々激減し、今では県の準絶滅危惧に分類されるまでとなってしまいました。

今では北海道など県外産のサクラマスや、カラフトマスなど別種のマスを使っているものが多くなりました。その分、かつては春先だけの食べ物でしたが、今では一年中食べることができるようになりました。さらに、県内では世界初のサクラマスの完全養殖に成功しており、そのサクラマスを使ったます寿しも登場しています。

お土産はもちろん、帰りの新幹線の車中で旅の思い出に浸りながら食べるのもおすすめ。ちなみに車中や屋外などで、みんなでシェアして食べるときは、笹の葉をとらずに、付属のカッターで葉っぱごと切り分けると食べやすいですよ。

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