北陸物語facebook ~夏の夜を焦がす向田の火祭~

北陸物語案内人の若井です。

7月29日(土)に、石川県七尾市の能登島で行われた「向田(こうだ)の火祭」。

能登島向田町に鎮座する伊夜比咩神社から、近くの広場に神輿や奉燈(キリコ)を担ぎ出し、高さ約30メートルの巨大な円錐型の柱松明の周りを7周練り歩きます。その後、住民らが手松明を振り回しながら周回し、号令とともに柱松明に投げつけ、祭りはクライマックスを迎えます。

巨大な火柱となって夜空を焦がす勢いで燃え上がる柱松明。それを支えているハイヅナが切れると、轟音とともに、火の粉を上げながら柱松明が倒れ、見物客からはどよめきが起こります。山側に倒れると豊作、海側に倒れると豊漁になると言われており、今年は海側に倒れました。また、柱松明の先につけられた御幣を取れば、延命息災が叶うとも言われています。

実はこの祭り、初めて見物しましたが、これほどまでに見る者の、体も心も熱くさせるものとは知りませんでした。燃え盛る火に興奮を覚え、思わずシャッターを切るのを忘れそうになりました。

さて、能登半島は今が夏祭りのシーズンで、向田の火祭のような、個性豊かで引きつけられる祭りがまだまだたくさん続きます。夜間に行われるものが多いので、能登半島に泊まってお出かけになってみてはいかがでしょうか。

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