北陸物語facebook ~今だけの美味「雪室そば」が今年もやってきた!~

北陸物語案内人の若井です。

福井県勝山市では7月14日から数量限定で、市内の7つの店舗にて、雪室(ゆきむろ)で保存されたそばを使った「雪室そば」を食べることができます。この時期、どうしてもそばの風味が落ちてしまう中、低温高湿度の雪室で保存されたそばは、風味豊かで、まるで新そばのような味わいが楽しめるそうです。ついでに雪に包まれて寝かされたそばを想像すると、ちょっとだけ涼しい気分にもなったり。

雪室(氷室)とは、まだ冷蔵庫などなかった時代、雪や氷を室に詰めて、天然の貯蔵庫として使っていたもの。金沢の湯涌温泉にある氷室がよく知られていますが、かつては北陸各地のどこにでもあったそうです。先人たちが自然を巧みに利用してきた雪室ですが、実用としては過去のものと思われがち。しかし昨今、その存在が再注目されているのです。冷蔵庫と違って同じ低温でも高湿度で保存ができるため、穀物や野菜、さらには日本酒などの長期保存に優れています。冷蔵庫とは違って、電気も使わず、最近では雪室の冷気を冷房に使っているところまであります。

冬のうんざりするような豪雪が、夏においしいそばを食べさせてくれるなんて、ちょっといい話。勝山の雪室そばは例年では提供開始から2〜3週間で限定数に達するそうなので、「食べてみたい!」と思った方は、勝山へお急ぎください!(写真は提供店の1つ、「手打ちそば どうせき」のおろしそば《大》。この店のそば粉は石臼自家製粉しているそうです)。

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