北陸物語facebook ~注目の一乗谷朝倉氏遺跡博物館~

北陸物語案内人の若井です。

福井市の一乗谷。
ちょっと前まで、歴史ファンでないとその名前を知る人はほとんどいませんでした。
しかし、ソフトバンクのCMで「白い犬のお父さん」の生まれ故郷として紹介されるようになって、ここを訪ねる人が急増し、また、明智光秀が大河ドラマで脚光を浴びると、光秀とも関係が深かったこの地が再注目されるようになり、この場所の凄さが少しずつ知られるようになりました。

かつて、ここを訪ねても目立ったものは何もありませんでした。北陸ではごく普通に見ることができる山間の風景が広がるだけ。
ただし、何もないというのは上辺だけのことで、織田信長軍に火を放たれて、灰燼に帰した朝倉氏の城下町が、そっくり地下に眠っていました。ここには1万人が暮らし、京都と張り合うほどの文化が栄えていたと伝わります。
現在は発掘調査が進み、「遺跡の国宝」といわれる「国の特別史跡」に指定されています。

そして、立体的に戦国時代の町並みを忠実に再現した「復原町並」などでは、往時の暮らしぶりを想像できますが、それでも、歴史に詳しくないと、なかなかこの遺跡の凄さは伝わりにくい部分がありました。

大小5つの三角屋根が一乗谷城とそこを守った4つの山城を表す一乗谷朝倉氏遺跡博物館の建物
博物館建設の時に発掘された「石敷遺構」。城下町そばにあった川湊の跡ではないかという説がある

しかし、2022年11月に「一乗谷朝倉氏遺跡博物館」が開館し、発掘された巨大な石敷遺構をそのまま展示したり、30分の1のスケールで忠実に再現された巨大な城下町のジオラマでは、タブレットを使って、街の中を散策する気分が味わえたり、さらに、圧巻は朝倉館の一部を実寸で再現していたりと、往時の様子を分かりやすく、興味深く紹介しています。

ジオラマでは117体の人形が当時の暮らしを再現している
「朝倉館原寸再現」では、発掘された中では日本最古という花壇遺構も再現されている

ここを訪ねた後に、実際の遺跡を見て回ると、歴史に詳しくない人でも、遺跡の凄さが手に取るようにわかるようになります。

ちなみに、一乗谷朝倉氏遺跡(復元町並)から永平寺へは連絡バスで17分と、意外と近く、この2カ所をセットで訪ねるのもおすすめです。

(写真提供/福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館)