北陸物語facebook ~北陸の鉄道図鑑 黒部峡谷鉄道~

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北陸物語案内人の若井です。

皆さんにぜひ乗って欲しい、北陸の鉄道を順番に紹介していくシリーズの第4回は黒部峡谷鉄道です。

紅葉に彩られた新山彦橋を渡る工事専用列車

もともとは黒部川電源開発のための資材運搬用として大正時代に作られた鉄道がルーツ。かつては便宜的に旅客も扱っていましたが、当時の切符には「生命の保証はしない」とただし書がされていたことは有名な話ですね。1953年(昭和28年)に地方鉄道法の免許を取得して、営業を開始しました。

鐘釣駅にはスイッチバックがある

国内では珍しい軌間762mmの特殊狭軌の鉄道路線で、小ぶりの機関車が引く、遊園地のアトラクションのようなトロッコ電車が走っています。平均時速は16km/hと自転車並みのスピード。でも、実際に乗ってみると、カーブのたびに体が左右に振られたり、目と鼻の先にトンネルの壁面が迫ってきたり、そのスピード感はあなどれません。

吹きさらしの普通客車

長椅子が並び、屋根と簡単な雨除けしかない普通客車と、窓がついて暖房も入る特別客車やリラックス客車の3つのタイプの客車があります。風を肌で感じ、森の匂いに包まれる普通客車がおすすめですが、雨の日はカッパを着ないと濡れますし、紅葉シーズンの朝と夕方などは体の芯から冷えますのでご注意を。

ちなみに、沿線と上流にあるダムや発電所に行く道路はなく、資材を運ぶために今もこの鉄道が利用されていて、工事関係の専用列車も多く走っています。なお、大型の重機などは分解して貨車に載せているそうです。

黒部峡谷のV字谷を縫うように、おそらく日本一険しいところを走るトロッコ電車。ワイルドでダイナミックな鉄道旅を味わってみては。

単線なので駅で上下列車が交換

2024年には欅平駅から先、高熱隧道などを通る工事用ルートもいよいよ公開されることとなり(下記のHP参照)、黒部ダムで立山黒部アルペンルートとつながる新しい観光ルートができあがります。
https://unazuki-kurobedam-route.jp

【黒部峡谷鉄道】路線距離:20.1km 駅数:10 軌間:762mm 電化:全線600V

2021.09.13
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