北陸物語facebook ~富山湾の神秘‟ホタルイカ”をちょっとだけ掘り下げ~

北陸物語案内人の若井です。

春が近づいて来ると話題になる魚介といえば、ホタルイカもその一つ。富山湾のホタルイカ群遊海面は国の特別天然記念物にも指定され、漁獲量では一番ではありませんが、やっぱりホタルイカといえば、富山湾ではないでしょうか。

富山湾では本格的な漁シーズンを迎えるのが3〜5月。4月からは青白い光に包まれるホタルイカ漁を海上で見学できる観光船も運航されます。今年は定員を減らすなど感染症対策をとって実施予定だそうです。

底曳網で獲られることが多いホタルイカですが、富山湾では定置網で獲っています。定置網だとホタルイカが傷みにくく、また産卵期を迎えたものを獲るため、身が大きいというのもの特徴。しかも漁場から港までの距離が近いため、鮮度も抜群。これらが、富山湾のホタルイカがブランドとなっている所以です。

ところで、「定置網って一網打尽してしてしまうのでは?」って心配される方も多いそうですが、実は獲れるのは一部だけで、しかも網に入る多くは産卵を終えたメスなので、資源保護を考えた環境にもやさしい、古くから続く漁法なんです。
定置網といえば氷見のブリ漁も有名ですが、氷見の方はこの度、「氷見の持続可能な定置網漁業」として日本農業遺産に認定されました。

ちなみにホタルイカのオスは数千尾に1尾しかおらず、交尾を終えるとメスよりも先に死んでしまうんだとか。

また、これからの時期、新月の晩などにホタルイカが大量に海岸に打ち寄せられる「ホタルイカの身投げ」の話題でも、地元では大いに盛り上がります。いろいろな条件を掛け合わせて、「今度はいつか?」、そんな予測はネット上にもいろいろありますので、興味がある方は検索してみては? ただし、なかなか予測通りにはいかないみたいですけど。

以上、ホタルイカのうんちくあれこれ。今度ホタルイカを食べるときに思い出していただければ嬉しいです。

写真提供=富山湾のさかなフォトライブラリー

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