北陸物語facebook ~北陸の鉄道図鑑 JR高山本線~

北陸物語案内人の若井です。

皆さんにぜひ乗って欲しいなと思う、北陸の鉄道を順番に紹介していくシリーズの第12回は「JR高山本線」です。

岐阜駅と富山駅を結ぶこの線は、途中の猪谷駅でJR東海からJR西日本に管轄が変わります。
富山県内は神通川水系の河川を縫うように走り、車窓からはダム湖のゆるやかな流れや渓谷美を楽しむことができます。

途中の越中八尾駅は坂の町・八尾の玄関口で、おわら風の盆の時期には、富山駅からたくさんの臨時列車が運転されます。
おわら風の盆の最終日の翌朝、観光客を乗せた始発列車を、ホームで踊りながら見送るシーンが印象に残ります。

高山本線は全線単線で、ひなびたローカル線の色あいが濃いながら、越中八尾駅からは、沿線住民の富山中心部への通勤・通学の足となり、朝・晩は運転本数も多くなります。

さて、高山本線って意外と見落とされがちなのですが、高山本線を走る特急ひだを利用すると、名古屋駅から富山駅まで乗り換えなしに来ることができ、所要時間は米原駅周りの「しらさぎ」+北陸新幹線利用の方が少し早いとはいえ、大差はなく、料金は「ひだ」利用の方が少し安くなります。
しかも、高山本線は車窓が素晴らしいことで全国的にも有名で、旅行気分も満喫できるという特典も!

さらに、東京駅から高山に列車で行く場合、東海道新幹線を利用して名古屋駅で特急ひだに乗り換えるルートを考えがちですが、実は北陸新幹線で富山駅まで向かい、特急ひだに乗り換える方が早いんです(料金は少し高い)。名古屋駅経由の方が本数は多いため、富山駅経由の場合、接続がネックとなることもありますが、そんな時は、富山駅周辺で日本海のおいしい幸を食べながら、出発時刻を待てば、全く苦にならないハズです。

ちなみに、昭和58年まで、名鉄の神宮前駅から高山本線を経由して、富山地方鉄道の立山駅まで「北アルプス」という特急列車が走っていたということを知っている人も今では少ないでしょうね。名鉄、国鉄、地鉄を跨いで走った鉄道が華やかなりしころを象徴するような列車でした。

【JR高山本線】路線距離:225.8km 駅数:45 軌間:1067mm 電化:全線非電化

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