北陸物語facebook ~日本で唯一のトロリーバスに乗れるのは2024年限り~
北陸物語案内人の若井です。
立山黒部アルペンルートの最高地点・室堂駅から大観峰駅を結ぶ立山トンネルトロリーバスの話題を。
そもそも「トロリーバスって何?」って方も多いかもしれませんね。架線からトロリーポールと呼ぶ集電装置で電気をとって走るバスのことで、以前は全国の大都市圏で活躍していました。そのため、懐かしむ年配の方も多いかもしれません。そんなトロリーバスも今では立山トンネルトロリーバスのみとなってしまいました。
見かけはバスですが、日本の法令上では「無軌条電車」とされ、鉄道に分類されます。そのため、標高2450mの室堂駅が標高日本一の鉄道駅となっています。標高日本一の駅を発着しているトロリーバスですが、来年12月1日で廃止となり、電気バスに置き換えられることが発表されました。唯一の存在だったので、ちょっと残念ですが、修理の際の部品調達が困難になったためと聞けば仕方ありません。
現在、冬季休業中で、2024年は4月15日(月)から立山黒部アルペンルートは営業開始する予定です。日本最後のトロリーバスを楽しめるのもあと1年だけ。気になる方は、ぜひご予定ください。
ちなみに、これに伴い室堂駅も標高日本一を返上することになってしまいますが、新たに標高日本一の駅となるのが、立山黒部アルペンルート内にある黒部ケーブルの黒部平駅(標高1828m)。
「あれ、だったら立山ロープウェイの大観峰駅のほうが高くない?」って思われるかもしれませんが、実はロープウェイは法令上では鉄道ではなく、「索道」に分類されるんです。ちょっとややこしい話ではありますが、いずれにしても、標高日本一の鉄道駅が富山県に残ることにはひと安心です。