寒くなると出来が良くなるものといえば?
北陸物語案内人の若井です。
日本酒や味噌、寒い時期に作る方が出来が良くなるものっていろいろありますよね。
北陸では福井のサバのナレズシ、石川と富山のかぶら寿しなど、発酵食品が真っ先に頭に浮かびます。
しかし、寒い時期の方が良いのは食品だけではありません。
実は和紙も然り。
和紙の場合、「寒漉き」と言って、気温が低い方が紙漉きで使う「ねり」の粘性が長持ちし、ばらつきが少ないなどの理由から、「和紙は寒漉きが良い」と昔から言われてきたそうです。
1500年という長い歴史がある福井県の「越前和紙」は、全国トップクラスの和紙の産地として知られています。先日最終回を迎えた、NHK大河ドラマ『光る君へ』の中でも、越前和紙の質の高さを絶賛するシーンがありましたね。
そんな越前和紙のことを、学んで、知って、体験できる複合施設が越前市にある「越前和紙の里」です。
ここでは、和紙の色紙やハガキ・コースターなど小物づくりの体験ができますが、密かに人気なのが「紙漉き本格体験講座」です。和紙が作られる一連の工程を見せてくれる「卯立の工芸館」で行われているもので、体験料金は11,000円と少々お高いですが、たっぷり2時間、職人に教わりながら、昔ながらの道具を使って本格的な「流し漉き」が体験できます。出来上がる和紙も、菊判(66cm×97cm)2枚、または政判(44cm×55cm)4枚と本格的!
初めてでも、きっと寒漉きの効果で良いものができるハズ。水はちょっと冷たいですけど(笑)
体験は予約が必要です。
越前和紙の里
http://www.echizenwashi.jp/
(写真提供/福井県観光連盟)
2024.12.19