北陸物語facebook ~個人的にイチオシの越前おろしそば!~
北陸物語案内人の若井です。
福井県の人気グルメの一つが「越前おろしそば」。
色の濃いそばを皿に盛り、大根おろしとつゆで食べるのが特徴で、食べ方は店によってさまざま。多くの店が福井県産のそば粉、しかも在来種を使用しているのも特色。在来種は風味がよくコシの強い麺ができ、これが福井のそばがおいしいと言われる理由のひとつなのです。
正直、どこの店で食べてもおいしいと思ってしまいますが、個性を磨き上げた名店と呼ばれる人気店も多く、そんな店を食べ歩くのを楽しみにしている人も多いのが、福井県のそば事情でもあります。
私自身、そんなにたくさんの名店を食べ歩いたわけではありませんが、越前おろしそばの真髄を教えてくれたと思える店がいくつかあり、なかでも感動的だったのが、越前市にある「そば蔵 谷川」との出合いでした。
丸岡在来のそばを石臼で自家製粉し、機械挽きだけでなく、手回し石臼挽きの粉を使ったものも。メニューはそば粉と井戸水だけを使った十割そばのみ。おろしそば以外に、もりそば、やまかけそば、そばがきもあります。おろしそばともりそばは手臼粗挽麺も選べます。
写真はおろしそば(手臼粗挽麺)」で、よくみると粗挽きの粒の間にでんぷん質の透き通った部分があり、この一様ではないそばも表情にもこだわっているそうです。喉ごしではなく、噛んでそばの風味を味わうというもので、この味わいはこの店だけでしか出合えない気がします。そばには喉ごしの良さを求める人もいるので、賛否は分かれるみたいですが、私のように、一度食べてハマる人はとても多く、開店前に行列ができるのも日常だとか。
だいこんは3種類をブレンドし、注文を聞いてから大根をおろし、鰹節を削るという気遣いも◎ですね。
「おろしそば(手臼粗挽麺)」950円、「おろしそば」800円と、これだけこだわり抜いて、しかも十割そばで、1000円を切るというのも驚き。これも個人的な印象ではありますが、福井県のそばの価格は他県と比べるとかなり安いなと感じます。
そば蔵 谷川──越前市観光協会公式サイト
https://www.echizen-tourism.jp/travel_echizen/food_detail/6