北陸物語facebook ~道の駅瀬女に隣接するアサギマダラ空の駅・白山~
北陸物語案内人の若井です。
アサギマダラって蝶をご存知でしょうか?
東北以南に分布する蝶で、見たことがある方も多いかも。
北陸地方でも主に春と秋に見られます。
実はこの蝶、南西諸島や台湾などから海を越えて春にやってきて、秋にはまた海を越えて帰って行くことが、長年のマーキング調査で判明したそうです。
翅を広げると8センチほどの大きさで、ヒラヒラと優雅に舞って、中には1000キロ、2000キロを旅するのもいるのだとか。
このマーキング調査とは、捕獲したアサギマダラの翅に油性マジックペンで場所や年月日などをルールに合わせて記入するもので、「白山」と書かれた蝶が台湾で見つかったこともあるそうです。まるで生きた手紙みたいで、ロマンを感じますよね。
アサギマダラの寿命は羽化後4ヶ月ほどといわれていて、春に北上してくる個体と秋に南下する個体は別のもの。世代を超えて旅をしているのです。
毎年9月下旬頃になると、石川県の白山麓でこの蝶を見ることができます。今年から、「道の駅瀬女」の隣の休耕田に、この蝶が大好きなフジバカマを植えて、アサギマダラの休憩スポットを整備しました。
訪れた日はたくさんのアサギマダラが乱舞していましたが、ここを整備されている方に聞くと、ピーク時はもっとすごいことになると思うとのことでした。
アサギマダラがここにいるのはほんのわずかな時間だけで、お腹いっぱいに蜜を吸ったら、また南へと旅立っていきます。気兼ねなく旅行がしにくい今、はるか遠くへと旅をする蝶を眺めていたら、元気がもらえました。