北陸物語

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「はさ干し」/能登の里山里海の風景

北陸物語案内人の若井です。

北陸各地の田んぼでは稲刈りもそろそろ終盤ですね。
北陸を代表する米の品種と言えば、もちろんコシヒカリです。「越の国に光かがやく」ことを願って付けられたもので、「越の国」とは、北陸地方を指し、北陸で生まれた言わずと知れた日本を代表する品種です。
コシヒカリは、早生(わせ)と晩生(おくて)の中間、中生(なかて)に分類される品種で、9月中にはほとんどの場所で稲刈りが終わっているのではないでしょうか。

今どきの稲刈りはコンバインで刈って脱穀して選別まで行います。農家はそのモミを地域のカントリーエレベーターに持ち込み、あとはそこで乾燥から貯蔵、出荷までを管理してもらっているというのが一般的な流れでしょう。
高齢化が進む農家にとって、機械化などによる農業の省力化は重要なことですね。

一方で、この時期に能登の田んぼ沿いをドライブしていると、刈った稲を天日で干す「はさ干し」(はさ掛けともいう)と呼ばれる、昔ながらの光景もよく見かけます。
はさ干しは重労働を伴いますが、天日で時間をかけてゆっくりと乾燥させた方が、お米に養分が蓄えられておいしくなることから、根強い人気があります。はさ干し米はちょっと高いけど、食べればそのおいしさの違いは明白です。

また、このはさ干しが伝承されていることも評価されて、能登の里山里海が日本で最初に世界農業遺産に認定された経緯があることから、これを残して後世へ引き継いでいこうとする動きもあります。

何気ない、どこにでもありそうな日本の田舎の原風景ですが、実は世界に誇れる日本の農村風景でもあるのです。

はさ干し米は道の駅などで、小分けにして手ごろなお土産用も販売されていたりします。
私はこのようなお米を手に入れた時、ご飯は土鍋で炊きます。炊飯用の土鍋がベストですが、普通の土鍋でもおいしく炊けます。ポイントはかるく一段焦すこと。香ばしさとおこげの食感に思わず懐かしさがこみ上げてきます。




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